2016年11月6日日曜日

Pizzoccheri alla valtellinese 蕎麦粉のパスタ ピッツォッケリ バターとチーズのソース

蕎麦粉を主体に小麦粉や卵を加えて手打ちしたパスタを、じゃがいもとキャベツと一緒に茹でてバターとチーズのソースで和えた、ソバの産地ヴァルテッリーナ地方の素朴な郷土料理ピッツォッケリ。
さらに今日はこれにオーブンで焼き目をつけ、仕上げに溶かしバターをじゅっとまわしかけた晩秋のスペシャリテです。

秋が深まってくるこの時期あたりから年末にかけては新そばの季節。
蕎麦屋の軒先にも"新そば入荷"のノボリが目立つようになってきます。
新そばとは、言うまでもなく今年収穫されたソバの実を挽いた蕎麦粉で打ったそばという意味。
生育の早いソバは春に種を蒔いて夏に収穫する夏新と、夏に撒いて秋に収穫する秋新があるんですが、蕎麦特有の風味と香りは秋新の方が断然良いとされるため、一般的には新そばといえば秋新を指すんですね。

寿司や天ぷらと並んで日本料理を代表する蕎麦は和のイメージそのものなんですが、日本以外にも蕎麦を食べる国や地域がありました。
例えばフランスのガレットや韓国の冷麺に蕎麦粉が使われていますし、ロシアではソバの実を挽かずにそのまま雑穀粥にして食べるそうです。
イタリアでも、生産量はそれほど多くないですが、寒冷で土地が痩せて小麦が育たない北イタリアの山沿いでソバが栽培されています。
とりわけ、スイスと国境を接するロンバルディア州の最北端に位置するヴァルテッリーナはソバの産地として有名。
この蕎麦粉のパスタはヴァルテッリーナ地方の郷土料理で、小麦粉をつなぎに加えるほか北イタリアの手打ちパスタらしく卵も加えてこねた生地を薄くのばし、ひも皮状の短冊に切り分けます。
じゃがいもと縮緬キャベツと一緒に茹でて、にんにくをきかせたバターとチーズのソースでいただくのが定番です。

Ingredienti (per 2 persone)

per i Pizzoccheri
そば粉150g
強力粉60g
1個
小さじ1/2
ぬるま湯50ml
per il Condimento
にんにく1片
オリーブオイル適量
玉ねぎ1/2個
じゃがいも大1個
キャベツ1/8玉
グラナパダーノ30g
バター50g
適量
黒胡椒適量
パスタの茹で汁レードル1杯

※分量は一応の目安なので味見しながら作ってください
※パスタの茹で汁もソースの材料に記載するようにしました

Preparazione

大きめのボウルにそば粉、強力粉、卵、塩を入れ、ぬるま湯を少しづつ加えながら手で混ぜていき、生地がまとまってきたらテーブルなどの上に打ち粉をして捏ねていきます。
生地がしっとりしてきたら丸めてしばらく馴染ませ、その後また打ち粉をして麺棒で平らにのばし、短冊状に切り分けます。

にんにくと玉ねぎはスライス、じゃがいもは皮を剥いて賽の目に切り、キャベツは太めの千切りに、グラナパダーノは削っておきます。
オーブンを200℃に余熱しておきます。

フライパンにオリーブオイルをしいて玉ねぎとにんにくを炒め、バターを分量の半分加えて溶かして馴染ませます。
鍋に湯を沸かして塩を加え、キャベツとじゃがいもを軟らかくなるまで茹でてからピッツォッケリも加えてもう2分ほど茹でます。
途中でパスタの茹で汁をフライパンに加え、湯を切ったパスタと具材とチーズも加え、塩胡椒で味を調整しソースをよく絡めます。
これをテッラコッタの器に盛り付けてオーブンで10分ほど焼きます。
小鍋を火にかけて残りのバターを溶かし、オーブンで軽く焼いたパスタの上からじゅっとまわしかけ、黒胡椒を挽きかければ出来上がり。

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