2016年1月8日金曜日

Pere al Forno con Zola e Miele 西洋梨のオーブン焼き ゴルゴンゾーラと蜂蜜添え

レモン汁をしみ込ませた洋梨に溶かしバターをかけ、ゴルゴンゾーラと胡桃を乗せてオーブンでとろとろに焼いてバルサミコと蜂蜜のソースを添えた、甘くて芳醇な香りのアンティパスト。
脇にジェラートでも添えればドルチェとしても通用する、北イタリアの素朴な家庭の味です。

日本で洋梨といえば山形のラフランスがあまりにも有名ですよね。
店頭でも他の品種を見かけることが少ないので、洋梨=ラフランスだと思っている方も少なくないと思いますが、ラフランスはもちろん洋梨の総称とかではなく西洋梨の品種のひとつ。
和梨に幸水や二十世紀が、林檎にふじや紅玉といった品種があるように洋梨にもいろいろな品種があります。
今日使ったのはゼネラルレクラークという、青森県の特産品として近年生産量が伸びてきている品種。
中玉でごろんとした形のラフランスに対し、ゼネラルレクラークは大型で形もいわゆる洋梨っぽいティアードロップ型。
和梨のようにサビ(果皮のざらっとした点々)が多くあるのが特徴で、適度な酸味とシャリっとした食感がわりと日本人好みかも。
晩秋から冬にかけて多く出まわる晩生品種です。

イタリアの家庭では洋梨はそのままフルーツとして食べるほか、ワインや砂糖水で煮たコンポートやトルタなどの焼き菓子にします。
一方で塩分のあるチーズや生ハムなどとも相性がいいため、ピッツァやリゾットといった料理にもよく使われます。
食事として食べる料理に甘い果物を使うという感覚は日本人にはあまりないんですが、前菜なら話は別ですね。
とりわけ洋梨、ゴルゴンゾーラ、胡桃の組合せは奇をてらったどこかのシェフの創作料理などと違って昔からある定番。
焼いて甘みが増したとろとろの果肉を是非味わってみてください。


Ingredienti (per 2 persone)

洋梨1個
ゴルゴンゾーラ30g
バター20g
ひとつまみ
砂糖小さじ1/2
白ワイン少々
レモン1/2個
胡桃適量
蜂蜜適量
バルサミコ酢数滴
黒胡椒適量

※分量は一応の目安なので味見しながら作ってください

Preparazione

洋梨は縦半分に切って種の部分を取り除き、耐熱皿に置きます。
レモンを搾って白ワイン、塩、砂糖と合わせ、スプーンでまわしかけてしばらく置いてしみ込ませます。

ソースパンにバターを入れて弱火にかけて溶かします。
洋梨に溶かしバターをかけて、180℃に余熱したオーブンで15分ほど、途中何度かスプーンでソースをかけながら焼いていきます。
設定時間が経過したら一旦取り出し、ゴルゴンゾーラと砕いたクルミを乗せ、再度オーブンに入れてもうあと5分ほど焼きます。

焼いている間に蜂蜜とバルサミコのソースを作ります。
蜂蜜はそのままだと緩すぎて皿にソースを引いたときにべたっと流れてしまうので、ソースパンで少しだけ煮詰めて水飴状にします。
蜂蜜は熱くなると一旦さらさら状になって加減がわかりにくいですが、ぐつぐつと泡立ってきたら火を止めます。
水を張ったボウルにパンの底を浸して粗熱をとり、スプーンですくって傾けても容易に垂れないぐらいの粘度になっていればオケー。
バルサミコ酢を数滴垂らしてマーブル模様のようなソースにします。

洋梨が焼けたら皿に取り、軽く黒胡椒を挽きます。
飾り用に残しておいた砕いた胡桃を散らし、蜂蜜のソースをスプーンでまわしかければ出来上がり。

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